「とげちょ」とは
「とげちょ」とは会津地方名で、正式名は「イトヨ」(トゲウオ科イトヨ属)です。
「とげちょ」は内陸部の湧水池に分布が限られており、日本では3ヵ所しかない生息地の一つとして、白山沼が数えられています。
白山沼は福島県会津若松市北会津町下荒井にあり、ここの「とげちょ」は福島県の天然記念物に指定され、白山沼は現在公園としての整備が進められています。
昔は北会津のいたる所で清水が湧いていて、子供の頃たくさん釣ったものですが、昭和40年代からの圃場整備や道路改良等により清水が次々埋められ、「とげちょ」も一時激減したが「とげちょ」を保存しようと言う村民の熱意により、近年白山沼の「とげちょ」の個体数が増えてきています。
「とげちょ」の大きさは5センチ前後で、背鰭棘3本、腹棘1対、尻鰭棘1本を持っている。棘は、鰭が変形したもので、普段は倒しておくが、争いや身に危険を感じた時には、棘を立てて相手に向かって行く。子供の頃「とげちょ」を釣り上げると棘を立てていて、針を外すのに苦労したものです。
「とげちょ」は非常にユニークな魚で、雄が水草の繊維や藻で巣を作り、雌を巣の中に誘い込み産卵させ、雄が子育てをします。
このようなユニークな魚「とげちょ」も寿命は1〜2年の薄命です。
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