勝常寺
(湯川村)

 勝常寺は大同2年(807)、あるいは弘仁元年(810)南都六宗の一つである法相宗を学んだ徳一上人の開基と伝えられているが、創建当時の建物は現存していない。
 薬師堂は、会津中央薬師堂と呼ばれ、応永5年(1398)の再建で和様、唐様式の手法を加えた堂である。これ以外の建物は近世以後のものである。
 仏像は、創建当時の仏像十二躯など三十余躯あり、平安初期の仏像が一寺院に十二躯も保存されているのは珍しいことである。
 国宝には、「薬師如来坐像」(一躯)、「日光菩薩立像」(一躯)、「月光菩薩立像」(一躯)が指定されている。
 また、国指定重要文化財には、「薬師堂(元講堂)」(一棟)、「十一面観音菩薩立像」(一躯)、「地蔵菩薩立像」(一躯)、「聖観音菩薩立像」(一躯)、「四天王立像」(四躯)、「地蔵菩薩立像(雨降り地蔵)」(一躯)、「天部像立像(伝虚空蔵菩薩)」(一躯)が指定されている。
 さらに、村指定文化財には、「徳一菩薩坐像」(一躯)、「絹本着色両界曼荼羅図」(二幅)、「絹本着色真言八祖像掛軸」(八幅)、「絹本着色十二天画像掛軸」(十二幅)、「不動明王立像」(一躯)、「十二神将立像」(十二躯)が指定されている。

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